ショーシャンクの空に [映画さくいん(サ行)]
ショーシャンク刑務所に、若き銀行の副頭取だったアンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)が、妻と間男を殺害した罪で入所してきた。最初は刑務所の「しきたり」にも逆らい孤立していたアンディだったが、刑務所内の古株で“調達係 ”のレッド(モーガン・フリーマン)は彼に他の受刑者達とは違う何かを感じていた。そんなアンディが入所した2年後のある時、アンディは監視役のハドレー刑務主任(クランシー・ブラウン)が抱えていた遺産相続問題を解決する事の報酬として、受刑者仲間たちへのビールを獲得する。この一件を機に、アンディは刑務所職員からも受刑者仲間からも、一目置かれる存在になっていく…。
今さら私などが語るまでもない名作。
妻殺しの無実の罪を着せられながら塀の中で長期にわたってあれだけ平静を保てたアンディの強さに脱帽だ。
しかしアンディをあれだけ強くしたのは、冤罪への恨みだけではなかったと思う。
アンディがもっとも後悔していたのは妻への接し方ではなかったか。
アンディは妻を愛していた。
でもその表現を知らなかった。
男の人はなかなか思っていることを言葉にしてくれないが、この映画ではそれが悲劇を生んだ。
語らないと伝わらないことっていっぱいあるのに。
途中目を覆いたくなるほどのつらいシーンもいくつもあるが、アンディが看守を説き伏せ、仲間にビールをふるまうひと時の平穏なシーンが好きだ。
そして何より好きなのはラストシーン。
このラストシーンを見たくて何度この映画をリピートしたことか・・・・・
人生の大半を刑務所で暮らし、いよいよ出所したときには、世の中が全く変わっていて、浦島太郎状態。
結局、外では生きられなかった・・・
そんな老人のせつなさというか、人生というか、なんだか心が痛みました。
でも、それは事実なんでしょうね。
アメリカの刑務所長や看守は、囚人たちを人間と思って接していないような態度・・・。
人間の心の奥底には、必ず「差別」があり、自分より劣る者を見つけては優位に立とうとする人間の性を、つくづくと感じさせられますね。
この映画、いろんな面で、いろんな意味で、奥が深いな~と思います。
by 夢路 (2010-06-30 17:58)
夢路さん、コメントありがとうございます。
この映画、公開時は興行的にあまり芳しくなかったんですよね。
でもクチコミでいいよ、というのがどんどん広まっていって・・・。私もそれで急いで劇場へ行ったのを覚えています。
今はラストも知られてますが、当時この大どんでん返しにはびっくりさせられました。それまでの過程があまりに暗かったせいもあって。
夢路さんが言われるように、塀の中では有能だった老人が、外で生きられないという、悲しいシーンもありましたね。。。。
すっごく重くて、それでいてさわやかな後味のホントにいい作品だと思います♪
by ノリ (2010-07-04 21:49)