「セントラルステーション」ブラジル映画 [映画さくいん(サ行)]
これもまた子どもが中心のお話。ブラジル映画。
1998年ヴェネチア国際映画祭で金熊賞と女優賞受賞。
リオの中央駅を舞台に手紙を代筆を仕事にしている初老の女性ドーラとまだ見ぬ父親に手紙を出そうとする少年・ジョズエとの心の交流を描いた珠玉のロードムービー。
このおばさん、いかにも善人ではない所がポイント。お金ほしさに少年を
売り飛ばそうとするし、手紙は送らずに溜め込んでいたりする。
少年と父親を探す旅に出ることになっても、少年を放って男に色目使ったりする、そんな欠点だらけのところが人間らしい。
少年と一緒に旅をするうちに、2人の間には母子にも友情にも似た同士ともいうべき深い絆ができます。そこが見所。
そして、はっきりいってブサイクだったおばさんがラストでは笑顔の素敵な
生き生きとした女性に変わっている。
たとえこの先二度と会う事もない2人だとしても、お互いのことは生涯忘れることはないだろう。
静かな映画ですが、普段知らないブラジルという国の様子がかいま見られたり、じんわりと心にしみるいい映画だと思う。オススメ