チャップリン「街の灯」 [映画さくいん(マ行)]
チャップリンの代表作といえば「モダンタイムス」や「独裁者」
「ライムライト」などが有名だが、いささかメッセージ性が強く、
説教くさくないこともない。
その点この「街の灯」はいい。
映画の醍醐味(笑い、恋、涙)が味わえてとても満足できる最高の作品。
チャーリー扮する浮浪者は盲目の花売りに恋をする。
この浮浪者をいろんな偶然から富豪の紳士と勘違いする娘。
浮浪者は涙ぐましい努力を重ね、富豪を演じ、娘に必死で尽くしていく。
チャーリーの姿はこっけいで切ない。以下ネタバレ
なんといってもラストが圧巻。
手術を受け目が見えるようになった娘の前に現れる汚らしい
哀れな浮浪者の姿が。
最初は怪訝に思う娘だが小銭を恵もうとその手をとった瞬間気付く。
「あなたでしたの・・・・」
その時のチャーリーのはにかむ顔が忘れられない。
貧しくて汚らしい身なりをしていても心はイギリス紳士である誇りが
感じられる浮浪者キャラ。
自身の人生経験に基づきこの人物を生み出したチャップリンは
やはり天才です。
オマケ
チャップリンが監督・脚本・主演・音楽を1人でこなすのはあまりに有名です。
わたしはチャップリンの音楽も大好き。素人とは思えません。
この映画音楽はもちろん、「スマイル」(モダンタイムス)
「エターナリー」(ライムライト)などはジョンウイリアムズも顔負けの
素晴らしい音楽だと思う。
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