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「エイジ」 [重松 清の本]

エイジ

エイジ

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/06
  • メディア: 文庫

かったるい本だ。読んでてイライラさせられた。

それもそのはず、この本の語り手(主人公)は14歳の少年。

いちおうフツーのいまどきのという設定だが、かったるい思春期真っ只中にいるのだから。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)
ぼくの名はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった―。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?…家族や友だち、好きになった女子への思いに揺られながら成長する少年のリアルな日常。山本周五郎賞受賞作。


 イライラしたと書いたが、それはつまり少年の語り口があまりにもリアルだからだ。

重松 清という大人の男が実際は書いているのに、なんだか本当に14歳の「エイジ」が考えて

しゃべっているみたいだ。

言葉足らずで、ガキで、頭でっかち。

だけどそんな時代、私にも確かにあった。

もちろん重松さんにも。

だから共感できる。

懐かしい気持ちもよみがえる。

中学生の頃通っていた学校の雰囲気とか、匂い。

生徒たちの声、部活・・・さまざまなことが思い出される。

だだ遠くなったなぁ・・・とも思う。

あの頃わたしは子ども扱いされるのが大っ嫌いだった。

自分では大人だと思ってたから。

だけどこうして30代になって眺めてみると中学生はやっぱり保護や指導が必要な子どもだ。

遠くなったよ。心の距離が。どうしても子どもと見てしまう。

当の彼らはいろんなことを考えていて、それをうまく言葉で表現する力がまだ足りないだけなのかもしれない。

いろんな意味で改めて考えさせられた。この難しい年頃のことを。

「エイジ」

「age」。

 


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コメント 2

はじめまして。
重松 清さんの本は、「ナイフ」しか読んだことがありませんが、描写がリアルで、すごいと思います。
特に、子供の考え方などの描写は、本当に血が通っているようです。

今、子供による犯罪が多いですが、子供が「変わった」のでしょうか。
それとも、周りの環境が「変わった」のでしょうか・・・。
by (2007-06-15 22:45) 

ノリ

bi-keさん はじめまして^^
「エイジ」を読むと、子どもたちの「本質」はあまり変わってないなと感じました。
好きな女の子になかなか素直になれずつっぱってみたり、
わざと悪ぶってみせたり・・・

だけどしいていうならば周りの環境が「変わった」のではないかと
考えます。犯罪もごめんなさい子どもだから・・・じゃ済まされない
レベルまで悪質になってますし・・・
「ナイフ」も読んで見ますね。
by ノリ (2007-06-15 23:19) 

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